税金

満期保険金を受け取った!一時所得の確定申告は必要?

みなさんこんにちは。

生命保険会社に勤務していた私がお客様に聞かれることの多かった税務について説明しようと思います。

今回は受け取った生命保険の満期保険金が一時所得になる場合、確定申告は必要かどうかについてです!

おさえておきたい基本的なこと

満期保険金とは

満期保険金とは、満期日が到来することによって受け取れるようになる保険金です。基本的に満期日到来までは受け取れません。

確定申告とは

一年分の所得について翌年の2月16日から3月15日の間に税務署に申告し、税金を納めるための手続きのことです。場合によっては納め過ぎた税金が還付金として返ってくることもあります。

一時所得とは

所得は10種類(利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・山林所得・譲渡所得・一時所得・雑所得)あります。そのうちの一つが一時所得です。

所得税法 第三十四条

一時所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得及び譲渡所得以外の所得のうち、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものをいう。

 

受け取った満期保険金が一時所得にあたるかどうかは以下の記事で確認できます!

満期保険金が一時所得にあたるかどうかが分からない場合は以下の記事を参考にしてみてください。わかりやすよう表にしてあります。

https://tutulip.com/%e4%bf%9d%e9%99%ba%e9%87%91%e3%82%92%e5%8f%97%e3%81%91%e5%8f%96%e3%81%a3%e3%81%9f%ef%bc%81%e7%a8%8e%e9%87%91%e3%81%af%e3%81%a9%e3%81%86%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%81%ae%ef%bc%9f-2/

 

 

満期保険金にかかる一時所得の計算方法は以下の記事で確認できます!

また、確定申告をするには一時所得の計算が必要です。以下の記事で詳しく説明していますので確認して見てくださいね。

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サラリーマンの場合

それでは実際に確定申告が必要かどうか解説していきます。サラリーマンの場合(給与として所得がある人)はどうでしょうか。

関連法令を確認してみましょう。

所得税法 第百二十一条

第百二十一条 その年において給与所得を有する居住者で、その年中に支払を受けるべき第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等(以下この項において「給与等」という。)の金額が二千万円以下であるものは、次の各号のいずれかに該当する場合には、前条第一項の規定にかかわらず、その年分の課税総所得金額及び課税山林所得金額に係る所得税については、同項の規定による申告書を提出することを要しない。ただし、不動産その他の資産をその給与所得に係る給与等の支払者の事業の用に供することによりその対価の支払を受ける場合その他の政令で定める場合は、この限りでない。
一 一の給与等の支払者から給与等の支払を受け、かつ、当該給与等の全部について第百八十三条(給与所得に係る源泉徴収義務)又は第百九十条(年末調整)の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合において、その年分の利子所得の金額、配当所得の金額、不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額、一時所得の金額及び雑所得の金額の合計額(以下この項において「給与所得及び退職所得以外の所得金額」という。)が二十万円以下であるとき。
二 二以上の給与等の支払者から給与等の支払を受け、かつ、当該給与等の全部について第百八十三条又は第百九十条の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合において、イ又はロに該当するとき。
イ 第百九十五条第一項(従たる給与についての扶養控除等申告書)に規定する従たる給与等の支払者から支払を受けるその年分の給与所得に係る給与等の金額とその年分の給与所得及び退職所得以外の所得金額との合計額が二十万円以下であるとき。
ロ イに該当する場合を除き、その年分の給与所得に係る給与等の金額が百五十万円と社会保険料控除の額、小規模企業共済等掛金控除の額、生命保険料控除の額、地震保険料控除の額、障害者控除の額、寡婦(寡夫)控除の額、勤労学生控除の額、配偶者控除の額、配偶者特別控除の額及び扶養控除の額との合計額以下で、かつ、その年分の給与所得及び退職所得以外の所得金額が二十万円以下であるとき。

 

はい。

一瞬で読む気力が削がれますね。法律とはどうしてこうも読みにくいのだろうといつも思いますが仕方ありません。

とっっても簡単に要約すると、サラリーマンなどの給与所得がある人は給与所得(退職所得)以外の所得が20万円以下の場合は確定申告が必要ありません。

 

例を出して確認してみましょう。

具体例1

満期保険金 500万円

払込保険料額 410万円

上記の場合の課税金額を算出してみます。

一時所得の課税金額の算出式は以下の通りです。

収入金額ー必要経費ー特別控除=一時所得

一時所得×1/2=課税金額

上記の算出式に当てはめると・・・

500万円ー410万円ー50万円=40万円

40万円×1/2=20万円

以上算出した課税金額は20万円でした!20万円までは確定申告は不要ですので、具体例1の場合は確定申告は必要ありません!

 

 

具体例2

満期保険金 600万円

払込保険料 500万円

具体例2の場合はどうでしょうか。

600万円ー500万円ー50万円=50万円

50万円×1/2=25万円

以上算出した課税金額は25万円でした。20万円を超えていますので、具体例2の場合は確定申告が必要です!

※給与収入が2000万円を超えている人や、2ヶ所以上からお給料をもらっているサラリーマンは申告が必要です。

※その他のことで確定申告の必要がある人は、満期保険金のみでは確定申告の要件を満たさなくても併せて確定申告をする必要があります。

 

 

公的年金の(雑)所得のみの場合

年金生活をしている方の場合はどうでしょうか。

年金以外に収入がない場合、満期保険金の確定申告は必要か確認してみましょう。

公的年金による雑所得については公的年金等に係る確定申告不要制度が設けられています。

制度の内容を以下確認してみます。

確定申告不要制度

平成23年分以後は、その年において公的年金等に係る雑所得を有する居住者で、その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である場合には確定申告の必要はありません。

  1. (注1) この場合であっても、例えば、医療費控除による所得税の還付を受けるための確定申告をすることができます。
  2. (注2) 公的年金等以外の所得金額が20万円以下で確定申告の必要がない場合であっても、住民税の申告が必要な場合があります。
  3. (注3) 平成27年分以後は、源泉徴収の対象とされない1の(3)に該当する公的年金等を受給している方は、公的年金等に係る確定申告不要制度の適用はできません。

参考:国税庁HP

 

平成23年の税制改正により、公的年金の収入金額が400万円以下であり、一時所得の課税金額が20万円以下の場合は確定申告が不要ということです。

 

それでは例を出して確認してみましょう。

具体例1

公的年金収入金額 150万円

満期保険金額 300万円

払込保険料額 150万円

年金収入金額は150万円で400万円以下ですね!

続いて一時所得の課税金額は

300万円ー150万円ー50万円=50万円

50万円×1/2=25万円

 

以上公的年金の収入金額400万円以下は満たしていますが、一時所得の課税金額が25万円と20万円を超えていますので、具体例1の場合は確定申告が必要です!

 

 

 

具体例2

公的年金収入金額 300万円

満期保険金額 400万円

払込保険料額 320万円

年金収入金額は300万円で400万円以下ですね!

続いて一時所得の課税金額は

400万円ー320万円ー50万円=30万円

30万円×1/2=15万円

 

以上公的年金の収入金額は400万円以下を満たしており、かつ一時所得の課税金額も15万円と20万円以下をクリアしています。つまり具体例2の場合は確定申告は不要となります!

 

その他の人

満期保険金の一時所得の課税対象額を含むその他の所得の合計額から所得控除を差し引いて、その金額に税率をかけた所得税額から配当控除額を差し引いた結果残額がある人は確定申告が必要です。

 

 

いかがでしたか?今回はサラリーマンと公的年金受給者の場合について詳しく解説してみました。少しでもみなさんの参考になれば幸いです!

生命保険の保険金にかかる税務は難しいので、よく分からない場合は税務署や税理士さんに相談してみることをオススメします!