税金

生存保険金を受け取った!税金はどうなるの?

保険金を受け取った場合、気になる税金関係。一体どうなるの?

みなさんこんにちは。生命保険会社に勤めていた私がお客様に聞かれることの多かった税務について説明しようと思います。

今回は生存保険金を受け取った場合について解説していきます。

多くの契約は一時所得となる

多くの契約の場合、保険料負担者である契約者と生存保険金受取人が同一となっています。

そのような場合には、受け取った生存保険金は一時所得となります。

ちなみに契約者以外の人が生存保険金を受け取った場合は贈与税がかかります。以下の記事で贈与税がかかる場合について解説してあります。

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そもそも生存保険金とは?

5年や10年に1度など、契約期間中にあらかじめ被保険者の生存など一定の事由を条件に支払われることが決められている保険金です。

健康長寿祝金など「お祝い金」と呼ばれ、複数回支払われるものなどもあるようです。

一時所得とは?

所得は10種類(利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・山林所得・譲渡所得・一時所得・雑所得)あります。そのうちの一つが一時所得です。

所得税法 第三十四条

一時所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得及び譲渡所得以外の所得のうち、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものをいう。

 

生存保険金の一時所得の計算方法は?

それでは一時所得となる生存保険金の所得の計算はどうなるのでしょうか。

一時所得の計算式は以下のようになります。

収入金額ー必要経費ー特別控除=一時所得

ちなみに課税金額は以下の式で算出されます。

一時所得×1/2=課税金額

 

ポイントは必要経費!

上記に記載した通りの式にあてはめていくと

収入金額=生存保険金

必要経費=払込保険料額

特別控除=50万円

※特別控除の額は50万円と決まっています。覚えておくと便利ですよ。

となります。

 

しかし、複数回に分けて支払われることも多い生存保険金。受け取るごとに確定申告は毎年必要です。一回の必要経費の額はどうなるのでしょうか。

生存保険金の必要経費ついては、すでに支払った保険料額から生存保険金額と同額を差し引いて必要経費とするようになっています

なんだか文字に起こすとわかりにくいですね。具体例を出して計算してみましょう。

 

計算してみよう

 

具体例

AさんはR1/10/1に、生存保険金付きの終身保険に加入しました。

毎年保険料30万円を20年間払込みます。

生存保険金の支払は合計3回あります。

第一回支払:R25/10/1 300万円

第二回支払:R30/10/1 200万円

第三回支払:R35/10/1 200万円

Aさんが生存保険金を受け取る場合、一時所得の計算はどうなるでしょうか。

それでは計算してみます。

R25年の一時所得(第一回支払)についての計算は以下の通りです。

まずは払込保険料の総額を算出してみましょう。

30万円×20年=600万円

続いて必要経費の額は生存保険金額と同額(300万円)を払込保険料額(600万円)から消費します。一時所得の式に当てはめると以下の通りです。

300万円ー300万円ー50万円=0円

以上のようにR25年の一時所得は0円と算出できました。

 

続いて、R30年の一時所得(第二回支払)の計算は以下のようになります。

まず残っている払込保険料額を算出しましょう。前回R25年支払いで300万円を消費しています。

600万円ー300万円=300万円

続いて必要経費の額は生存保険金額と同額(200万円)を払込保険料額残(300万円)から消費します。一時所得の式に当てはめてみましょう。

200万円ー200万円ー50万円=0円

以上のようにR30年の一時所得も0円と算出できました!

 

最後に、R35年の一時所得(第三回支払)の計算は以下のようになります。

残っている払込保険料額を算出しましょう。第一回と第二回の支払いでそれぞれ保険料額を300万円と200万円消費しています。

600万円ー300万円ー200万円=100万円

続いて必要経費の額はいくらになるでしょうか。今回支払われる生存保険金額は200万円です。通常であれば、払込保険料額から同額を消費しますが、払込保険料額はもう100万円しか残っていません。無い袖は振れないので、必要経費の額は残っている払込保険料額の100万円となります。

従って一時所得の計算式に当てはめると以下のようになります。

200万円ー100万円ー50万円=50万円

以上、R35年は一時所得が発生しました。併せて課税金額も算出してみます。

50万円×1/2=25万円

一時所得の課税金額は25万円ですね。

 

まとめ

 

まとめ

・収入金額ー必要経費ー特別控除(50万円)=一時所得

・生存保険金の一時所得の必要経費は払込保険料額から同額を消費する!

・複数回支払いなどで払込保険料額が残っていない場合もあるので必要経費の額は注意!

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いかがでしたか。少しでもみなさんの参考になれば幸いです!

受け取った保険金にかかる税務は難しいですね。よく分からない場合は、税務署や税理士さんに相談してみることをおすすめします。